（ＣＮＮ） ロシアの宇宙機関「ロスコスモス」のドミトリー・ロゴジン総裁は、少なくとも国際宇宙ステーション（ＩＳＳ）が退役するまでは、米航空宇宙局（ＮＡＳＡ）との協力関係を維持する意向であることを明らかにした。同総裁は以前、拙速にもＩＳＳからロシアを撤退させると息巻いていた。
同総裁は、西側メディアとしては就任以来初となるＣＮＮのインタビューに応じ、「これは家族であり、宇宙ステーションの中で離婚することは不可能だ」と述べた。
ただ今年６月の段階で、同総裁はロシアの宇宙部門に対する米国の制裁が解除されない限り、ＩＳＳから撤退すると迫ったことが大きなニュースとなり、「離婚」はあり得ない事態ではないと受け取られていた。
国営タス通信によると、同総裁は６月、「我々は一緒に働いていき、ただちに制裁が解除されるか、一緒に働かないかのどちらかだ」と述べ、ロシアが独自の宇宙ステーションを展開すると述べていた。
ロシアの実験棟「ナウカ」が国際宇宙ステーション（ＩＳＳ）にドッキングする様子＝７月２９日
だが今回、同総裁は下院議会で言及した一連の脅しを否定するような見解を表明。
ＣＮＮに対してロシア語で、「通訳の問題があったと思う。私がそう言ったことはほとんどあり得ない」と述べた。
さらに「ＩＳＳを供するまさに同じ機関に対して米政府が制裁を科している時に、我々はどうやったら友情を、米国のパートナーと我々の友好関係を継続できるかについて話している、というだけだ」と説明した。
ロシア宇宙機関トップ、「ＮＡＳＡとの協力を維持」