(CNN) アフガニスタンを掌握したイスラム主義勢力タリバーンが、各地で反対派の鎮圧に動いている。複数の都市でデモ隊と衝突したほか、南東部の都市ホーストに外出禁止令を敷く方針も示した。
タリバーンの複数の情報筋は18日、CNNに対し、ホースト全域で19日から「無期限」の夜間外出禁止令を敷くと明らかにした。これに先立ちソーシャルメディアでは、同市で数百人がタリバーンの権力奪取に抗議する様子とされる動画が公開されていた。
情報筋の1人によると、タリバーンの部隊が市内で排除作戦を行う間、あらゆる移動が禁止されるという。同市のあるホースト州には農村部と都市部に合わせて推計約65万人が住む。
タリバーンは海外メディアや専門家に対し、今回の統治は20年前よりも穏健で包括的なものになると繰り返し説明しているが、反対派への素早い鎮圧でこの主張が損なわれた形だ。
19日は英国による1919年の支配放棄を祝う独立記念日に当たるため、特に緊張が高まっている。
首都カブールでは18日、タリバーンに抵抗するアフガン人が黒と赤、緑の国旗を持って通りに繰り出した。
黒と赤、緑の国旗を掲げる人々=19日、アフガニスタン・カブール/Marcus Yam/Los Angeles Times/Getty Images
人々がタリバーンの白と黒の旗を撤去する場面もあった。目撃証言によると、タリバーンは空中に発砲してデモを解散させようとしたが、負傷者が出たかどうかは不明。
ジャララバードでも同日、デモ隊が広場からタリバーンの旗を撤去し、戦闘員が群衆に発砲したりデモ隊を殴ったりする事態となったという。