(CNN) マグニチュード(M)7.2の地震に襲われた、カリブ海の島国ハイチでは生存者が病院にあふれ、早急な治療が必要な状況となっていることがわかった。医療従事者が明らかにした。
市民保護当局は18日、ハイチ南西部を襲った地震によって、少なくとも2189人が死亡したほか、1万2268人以上が負傷したと明らかにした。死傷者の数はさらに増えるとみられているが、人的・物的資源の不足をはじめ、大雨によって引き起こされた土砂崩れが道路を寸断するなどして捜索救助活動は難航している。
ハイチのアンリ首相は18日、ハイチの人々に向けて結束を呼び掛け、政府が被災した地域に支援を行っているとも述べた。
アンリ首相は、復旧作業の間、新型コロナウイルスの流行にも気を付けるよう呼び掛けた。ハイチの人口は約1100万人で、米ジョンズ・ホプキンス大学によれば、新型コロナウイルスにかかった人数は2万人以上、死者は570人超となっている。
地震によって人道的危機に陥り支援を必要としている人の数は推計60万人。少なくとも7万5000軒の家屋が損傷するか破壊されたという。
最も被害が大きかった都市のひとつであるジェレミーの主要な病院では、CNNの取材班が現地に入った17日、84人が治療を待っていた。この施設が通常治療する人の数は1日あたり10人だという。
ベッドは満床で、患者は床にも寝かされている状態だった。医者の1人はCNNに対し、より良い設備のある施設へ避難ができず、患者のうち少なくとも3分の1は身体の一部を失ったり命を落としたりするかもしれないと語った。