(CNN) アルジェリアで森林火災が発生し、同国の国営アルジェリア通信(APS)や地元メディアは、消火活動を支援するために展開した兵士28人を含む、65人が10日に死亡したと報じた。
また同国の民放局エンナハルが軍当局の話として伝えたところによると、丘陵地帯で発生した今回の火災によってさらに兵士12人が深刻な容体にあるという。
同局は10日、被災地域で気温48度の厳しい熱波が観測されたとし、民間の作業員およそ1000人が消火活動を続けていると報じた。
同国では9日以来、北部地域の各所にある森林数十カ所でそれぞれ火災が猛威を振るっている。カメル・ベルジュード内相は、「複数の地域で約50件の火災が同時に発生するには、ただ犯罪者の手によってのみ可能だ」と述べ、火災は複数の放火犯によるものと非難。だがこの主張のさらなる詳細については明らかにしていない。
同国北部地域では森林火災は珍しいものではなく、毎年報じられるが、今月9日に発生した今回の火災は、ここ最近では最も広範な被害をもたらしている。
ロイター通信の報道によると、カビリー地方のティジウズーで暮らす住民らは、木の枝を使って飛び火を払おうとしたり、必死に火を消そうと、プラスチック容器に入れた水をまいたりしている。
また同地方の住民らは、兵士らが複数の場所で消火活動に当たったり、延焼した火災に囲まれたりして亡くなったと話している。
森林火災で兵士ら65人死亡 アルジェリア