(CNN) アフガニスタンの首都カブールは反政府勢力タリバーンの攻勢によって今後30~60日で孤立化し、より陥落しやすい状況になる可能性があることが分かった。米国の情報分析に詳しい政府高官が明らかにした。
別の当局者によると、90日以内にカブールが陥落するとみる分析もあるという。
当局者らは、情報分析には複数のものがあり、想定する時間軸はそれぞれ異なると注意を促している。
ただ、20年に及んだアフガンでの米国の軍事作戦を経てカブールが陥落すれば、衝撃的な敗北となる。そうなればアフガン政府の崩壊を招き、現地での米国の外交的なプレゼンスを危険にさらす可能性が高い。バイデン政権は米軍の撤退完了後もその維持を言明している。
国防総省報道官は11日の記者会見で、「アフガンから来る情報分析」にはコメントしないとしつつ、引き続き現地の状況を注視していると説明。治安の悪化に懸念を示し、引き続きアフガン軍への空からの支援や、安全かつ秩序ある方法での撤退完了に注力していると明らかにした。
現在のところ、米国が在アフガン大使館から退避する兆候はない。CNNは10日、事情に詳しい情報筋2人の話として、タリバーンの攻勢が続く中で国務省当局者が大使館人員のさらなる削減を協議していると報じていた。
タリバーンはこれまでにクンドゥズを含む9つの州都を制圧。カブール北方にあり首都防衛に不可欠とみられているバグラン州の一帯も制圧され、米国が状況を注視している。
タリバーンとの戦闘の最前線、CNN記者が取材