ニューヨーク(CNN) 米ミシガン州イーストポイントで起きた住宅火災で、住人の男性が燃え盛る家の中に飛び込み、1歳半の双子の娘たちを救い出した。父子は重いやけどを負ったが、一命を取り留めた。
レイ・ルーカスさん(23)は7月17日、1歳半の双子を自身の母に預けて近所の店まで出かけた。戻ってみると家全体が炎に包まれ、取り乱した母が前庭で助けを呼んでいた。
双子の娘たちは地下室のベビーベッドにいた。ルーカスさんは消防隊が間に合うかどうか分からないと考え、自ら家に飛び込んだ。
炎で何も見えない中、勘だけに頼って地下室へ向かった。ベビーベッドにたどり着き、2人に触れると反応が返ってきたが、声は聞こえなかった。炎と煙にショックを受けていたのだろうと、ルーカスさんは振り返る。
双子を胸に抱きかかえ、煙で前が見えないまま階段を上って外へ出た。母に2人を引き渡した後、めいがまだ2階にいることに気付き、再び家に入ったが見つけられなかった。
裏庭に回ると2階の窓からめいの姿が見えたため、飛び降りろと声をかけて両手で受け止めた。
ルーカスさんは両腕や耳、顔、首に中~重度のやけどを負った。煙で角膜が損傷してはれ上がり、3日間は目が見えなかった。そのまま失明する恐れもあると言われたが、今は視力が回復している。
娘たちも脚や目、腕にやけどを負った。3人とも5日間にわたり、集中治療室に収容された。
家と財産を失い、高額の医療費を請求される一家のために、ルーカスさんのおばが資金調達サイト「ゴーファンドミー」で募金を立ち上げた。目標額の4万ドル(約440万円)に対し、すでに8000人あまりから計28.6万ドルが寄せられている。