報道カメラマンの死に抗議の声、議事堂で衝突も ジョージア

レインボーフラッグを手に持つデモ参加者=6日、ジョージア首都トビリシ/Vano Shlamov/AFP/Getty Images

2021.07.13 Tue posted at 16:30 JST

(CNN) 旧ソ連ジョージア(グルジア)の首都トビリシで5日に性的少数者によるイベントの中止を求めたデモ隊に報道カメラマンの男性が襲われ、11日に死亡した。これを受けて、ジャーナリストや野党議員ら数十人の抗議集団が国会議事堂に押しかけた。

ジャーナリストらの集団はガリバシビリ首相の辞任を求めて議事堂内に入ろうとしたが、警察に排除された。

トビリシでは5日に性的少数者の行進が予定されていたが、開始前に活動団体の事務所などが反対派に襲撃され、中止に追い込まれた。

カメラマンのアレクサンドル・ラシュカラバ氏(37)が勤務していたテレビ局によると、同氏は反対派のデモを取材している最中に襲われて顔面に複数の骨折を負い、入院して手術を受けたが、11日に自宅で死亡しているのを母親が発見した。

テレビ局の幹部は、同氏の遺体が遺族に無断で「専門家」と称する人々によって運び去られたとも主張した。

報道カメラマンの死後、議会外で行われた集会を見守る警官

12日には複数のメディアが共同声明で、ガリバシビリ氏は行進に先立ち、主催団体を脅して中止を迫ったと非難。さらに、反対派はメディアの取材活動を故意に妨害し、警察もこれを制止しなかったと主張した。

国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(RSF)」は7日の時点で、反対派デモの取材中にジャーナリスト53人が襲われ、当局はこれを放置したとする声明を出した。

同国内務省は報道活動が暴力的に妨害された事件として調べを進め、すでに4人を拘束したと発表した。

一方、ガリバシビリ氏は、一部の勢力が同氏の死を政治問題化させたと反発を示している。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。