(CNN) 世界のパスポート(旅券)をビザ(査証)なしで渡航できる国や地域の数で比較した「ヘンリーパスポート指数」の最新ランキングが発表され、日本が首位を維持した。同指数では一時的な渡航制限は考慮していない。
発表によると、日本のパスポート保有者がビザなしで渡航可能または到着ビザで入国できるのは193カ国・地域。
ただ、英ヘンリー&パートナーズの報告書によると、今年1~3月期の国際的な移動は新型コロナウイルス禍前の12%にとどまっており、「ランキング上位のパスポートであっても、理論上の渡航可能性と現実の渡航可能性の間には依然として大きな開きがある」という。
現実には、日本のパスポート保有者が渡航できる国や地域は80を下回り、ランキング71位のサウジアラビアと同程度になる。サウジ国民が現在、実際に渡航できるのは58カ国・地域にとどまる。
上位10カ国の顔ぶれは年後半に入る中でも変わらず、引き続きシンガポールが2位(192カ国・地域)、韓国とドイツが3位(同191)で並んでいる。
ただ、現実にはシンガポールのパスポート保有者が渡航できる国や地域は75を下回り、ランキング74位に沈むカザフスタンと同水準になる。
新型コロナワクチンの接種に成功している国であっても、渡航制限を受ける状況に変わりはない。英国と米国は2014年に1位を分け合って以降、後退が続き、現在は7位となっている。
◇
最新ランキングの上位10位は以下の通り。
1.日本(193カ国・地域)
2.シンガポール(同192)
3.ドイツ、韓国(同191)
4.フィンランド、イタリア、ルクセンブルク、スペイン(同190)
5.オーストリア、デンマーク(同189)
6.フランス、アイルランド、オランダ、ポルトガル、スウェーデン(同188)
7.ベルギー、ニュージーランド、スイス、英国、米国(同187)
8.チェコ、ギリシャ、マルタ、ノルウェー(同186)
9.オーストラリア、カナダ(同185)
10.ハンガリー(同184)