FINA、競泳での「アフロ水泳帽」の使用を再検討へ 批判受け

アフロヘア用水泳帽の使用を認めないとする国際競技団体の判断が再検討される見通しに/From Soul Cap

2021.07.06 Tue posted at 16:30 JST

(CNN) 国際水泳連盟(FINA)はこのほど、黒人のアフロヘアに対応した水泳帽の使用を東京五輪で認めないとした判断について、「再検討」を進めていることを明らかにした。

英水泳帽ブランドのソウルキャップは先日、FINAが「密集かつカールした量の多い髪」を持つ選手に対応した水泳帽の承認を拒否したと発表。これを受けてFINAに批判が集まっていた。

ソウルキャップが英BBCに明らかにしたところによると、不承認の理由については、水泳帽が「頭部の自然な形」に合っていないためと説明されたという。

FINAは2日、幅広い批判が寄せられていることを認め、「包摂性と代表性の重要さ」は理解していると述べた。

FINAの公式サイトに掲載された声明では、「当該の水泳着が競争上有利にならない大会で、すべての水泳選手が適切な水泳着を利用できるように尽力している」と説明。そのうえで「FINAは現在、ソウルキャップや類似製品にかかわる状況を再検討している」とした。

FINAによると、娯楽や教育目的の場合、ソウルキャップの水泳帽の使用に制限はないという。

各種サイズに合わせて作られたソウルキャップの製品の画像

ソウルキャップの創業者は、同社の水泳帽は競泳における人種的多様性の促進に重要な役割を果たすと述べ、FINAによる不承認は若い選手に競技続行を思いとどまらせる結果になると指摘していた。

英国家機関スイム・イングランドの最近のデータによると、イングランドでは成年の黒人の95%、黒人の子どもの80%が泳げない。

英国では先月、ソウルキャップと提携したこともあるアリス・ディアリング選手が、オープンウォーター競技での五輪出場資格を獲得した。英国代表として五輪に出場する初の黒人女性水泳選手となる。

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