(CNN) ドイツのフォルクスワーゲン(VW)グループとポルシェは6日までに、クロアチアの電気スーパーカーメーカー、リマッツと仏ブガッティを統合する合弁会社の設立で合意した。
新会社は「ブガッティ・リマッツ」という社名になり、ブガッティとリマッツの両社の車を手掛ける。ブガッティはポルシェと同様、VWグループの傘下にあり、ポルシェはリマッツの株式を保有している。
ブガッティ・リマッツの拠点は、リマッツの現在の本社に近いクロアチア首都ザグレブに置かれる。
ポルシェの発表によると、ブガッティは引き続き現在の本拠地である仏モルスハイムで生産を行う方針。ブガッティとリマッツは共同で新モデルの開発に当たるが、引き続き別個のブランドとして運営されるという。
ポルシェは2018年にリマッツへの出資を開始し、現在は株式の24%を保有している。ブガッティ・リマッツの出資比率はポルシェが45%、リマッツが55%となる。ブガッティの親会社VWはブガッティを新合弁会社に移管する。
ポルシェのオリバー・ブルーメ会長は発表で、合弁設立について「電気モビリティー(移動)という非常に有望な分野において、ハイパーカー事業でのブガッティの強力な知見とリマッツの素晴らしい技術革新力を組み合わせるものだ」と述べた。
1909年創業のブガッティは王族や著名人向けに車を製造していたものの、第2次世界大戦直後に閉鎖した。87年にブランドが復活したが95年には再び閉鎖。VWは社名とロゴ、フランス東部にある最初の本社を買い取り、ブランドを再構築した。
一方、リマッツは2009年、当時21歳だったマテ・リマッツ氏によって設立された。これまで、1224馬力を誇る「コンセプト・ワン」や1900馬力の「ネベラ」といった電気自動車を開発している。