(CNN) フィリピン南部スールー州のホロ島で4日、空軍輸送機が着陸に失敗して墜落した。空軍によると、搭乗者と地上の住民合わせて50人が死亡した。同国で軍用機の絡む事故としては過去数十年で最悪級の惨事となった。
空軍トップがCNNフィリピンに語ったところによると、南部ミンダナオ島から兵士ら90人あまりを乗せて同島へ向かったC130輸送機が滑走路に着陸できず、現地時間午前11時30分、近くの村落に墜落して爆発、炎上した。
軍が目撃者の話として発表したところによると、一部の兵士は墜落直前に飛び降り、爆発の被害を免れたという。
空軍によると、死者のうち3人は地上で巻き込まれた民間人。さらに軍要員49人と住民4人が負傷した。現場では消火活動と生存者の救出作業が行われた。
兵士らは現地で対テロ部隊に合流する予定だったという。
墜落したロッキード・マーティン製のC130輸送機は、米政府による軍事援助の一環として、最近納入されたばかりだった。首都マニラ北郊では先月、軍用ヘリが夜間飛行訓練中に墜落し、搭乗者6人が全員死亡する事故があった。
フィリピンでは1993年にも空軍のC130輸送機が墜落し、30人が死亡していた。
ホロ島の墜落現場から煙が上がる/Pondohan TV