エチオピアの武装勢力、政府軍の停戦要求を拒絶 州都奪還を受け

エチオピア軍の兵士ら=5月8日、エチオピア北部ティグレ州メケレ/Ben Curtis/AP

2021.06.30 Wed posted at 11:41 JST

(CNN) 軍事衝突の続くエチオピア北部ティグレ州で、州都メケレを奪還したティグレ人勢力のティグレ人民解放戦線(TPLF)が、中央政府による停戦の申し出を拒絶した。

州政府与党のTPLFが州都を奪還し、エチオピア政府軍が撤退した28日の出来事は、8カ月にわたる内戦の一大転機となる一方、紛争のさらなる泥沼化が懸念されている。

政府軍は州都が奪還されたことを受け、数カ月間の一方的な停戦を宣言。だがTPLFは29日、休戦を真っ向から否定。同勢力の報道担当者は、政府軍とその同盟勢力が州全体から撤退するまで、同勢力の部隊が動きを止めることはないと断言した。

CNNの電話取材に対してこの報道担当者は、中央政府の宣言について「そんなジョークには関わっていないし、片棒を担いでいる訳でもない」と一蹴。

メケレ西部トゴガの病院で待つ人々。トゴガで行われたストライキで30人が死亡した

「州都はわれわれの部隊によってしっかりと掌握されている」と述べるとともに、州都の東30キロの位置で中央政府軍との戦闘が続いていることを明らかにした。

エチオピア政府軍は2020年11月、州与党のTPLFを権力の座から排除すべく、エリトリアおよび地元の民兵組織とともに同州での大規模な掃討作戦を展開し、州都の大部分を掌握。

この作戦は、州都にある政府軍基地に対してTPLFが攻撃を仕掛けたこと、およびティグレ人勢力が一方的に地域政府を樹立すると決定したことを中央政府のアビー首相が非難し、開始された。

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