(CNN) 米フロリダ州サーフサイドで起きた集合住宅の一部崩壊で、管理組合理事長が今年4月の書簡で2018年以降の建物の劣化に触れ、「屋内駐車場などで見られる損傷は最初の点検の時から大幅に悪化した」と述べていたことが分かった。
書簡は4月9日付で、管理組合理事長のジーン・ウォドニッキ氏が住民に宛てたもの。
CNNが入手した書簡では、「コンクリートの劣化が加速している。屋根の状況が大幅に悪化しているため、広範な屋根の補修を組み込まねばならなかった」と指摘している。
ウォドニッキ氏はさらに建物の問題に言及し、「コンクリートの亀裂を目視できる場合、それはコンクリートを支える鉄筋が表面下でさびて劣化しつつあることを意味する」とも述べている。
今回の集合住宅崩壊をめぐっては現在、複数の損害賠償訴訟が提起されている。28日には、崩落時に寝ていた9階の住民らが3件目の訴訟を提起した。この集団訴訟では、マンション管理組合の「無謀で過失ある行為」が惨事を引き起こしたと主張している。
弁護士の男性は、建物の問題を指摘した2018年の調査が「大きな危険信号だった」と指摘した。同氏の祖父母はこの建物の元住民で、約10年前に引っ越す前、駐車場での水漏れについて不満を漏らしていたという。
24日の崩落では建物の大きな部分が崩壊し、11人死亡したほか、依然として多数が安否不明となっている。
崩壊36時間前に撮影、地下駐車場の様子