カンボジア当局、ペットのライオンを押収 TikTok上で発見

プノンペンの民家で飼育されていたオスのライオン/Handout/Cambodia's Ministry of Environment/AFP/Getty Images

2021.06.29 Tue posted at 10:55 JST

(CNN) カンボジア当局はこのほど、ペットとして飼育されていた若いオスのライオンを押収した。捜査の端緒となったのは、飼い主が動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」にライオンの動画を投稿したことだった。

非政府組織(NGO)のワイルドライフ・アライアンスによると、このライオンは1歳6カ月で、体重は約70キロ。押収は27日、同NGOと首都プノンペンの当局が共同で実施した。

ライオンは子どもの時から飼い主によって育てられていた。ワイルドライフ・アライアンスはツイッターで、飼い主が犬歯を抜いたことで「ライオンの生活の質が大幅に低下した」と指摘している。


飼い主はライオンの犬歯を抜いていた/Handout/Cambodia's Ministry of Environment/AFP/Getty Images

ライオンは犬歯を使って皮膚を裂き、肉をかみちぎる。ワイルドライフ・アライアンスによると、このライオンは1日に約5.9キロの肉を食べるという。

ライオンは現在、保護センターで世話されている

同NGOは人々に野生動物を育てる権利はないとの地元当局者の発言を伝え、「民家の環境は野生動物には不適切」だと述べた。ライオンは現在、保護センターで世話されているという。

カンボジア環境省の報道官は27日、AFP通信に対し、ライオンはソーシャルメディア上で見つかったと説明。「我々は4月下旬にティックトックでこのライオンを見つけ、カンボジア当局が調査を開始した」「人々に希少な野生動物をペットとして育てる権利はない」と述べた。

世界の大半の国では野生動物を自宅で飼うのは違法だが、米国の一部の州では飼育が認められている。

ただ、大型ネコ科動物の飼育を禁じる超党派の法案が成立すれば、状況が変わるかもしれない。同法はライオンやトラ、チーター、ヒョウ、ピューマ、ジャガーを家庭用ペットとして所有するのを禁じる内容になるとみられる。

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