国防にかかわる重要書類、バス停に置き忘れ 英国防省が調査

ジョージア・バトゥミ港に入港した英駆逐艦「HMSディフェンダー」=26日/Georgian Interior Ministry via AP

2021.06.28 Mon posted at 13:36 JST

(CNN) 英国防省は27日、国防にかかわる重要書類を職員が紛失し、後に一般市民によって発見されていたことを明らかにした。同省は事態を重く受け止めて調査に乗り出している。

これに先立ち英BBCは、問題の書類はイングランド南東部ケントのバス停で見つかったと伝えていた。

国防省の広報はCNNの取材に対し、「慎重な取り扱いを要する国防書類が一般市民によって発見された事案については先週知らされた」と述べ、「情報の安全については極めて重大に受け止めて調査を開始した。関係する職員は当時、紛失を報告していた」と説明している。

BBCによると、問題の書類はBBCが市民から受け取ったもので、分量は約50ページ。内容は、23日に黒海のクリミア半島沖を通過した英駆逐艦「HMSディフェンダー」について、予想されるロシアの反応が記載されていたという。

ロシア国防省が公開した、クリミア半島沖を航行する英駆逐艦「HMSディフェンダー」の画像

この問題でロシア側は、HMSディフェンダーがロシアの領海に侵入したと主張。戦闘機からの爆撃や巡視艇からの警告射撃を行って英駆逐艦を引き替えさせたと発表していた。

これに対して英国防省は、HMSディフェンダーは領海侵犯は行っておらず、国際法に従ってウクライナ領海を通過したと反論していた。

HMSディフェンダーに関する書類の内容について国防省の広報は、「国防省の計画は入念に行っている。日常的な問題として、それには作戦の決定に影響を及ぼし得る全ての要因に関する分析が含まれる」とコメントした。

問題の書類にはさらに、北大西洋条約機構(NATO)のアフガニスタン駐留部隊が撤収した後に英軍が駐留する可能性について記されていたとされる。CNNの独自取材では、書類の内容については確認できていない。

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