(CNN) 米アラスカ州で、複数のクマに襲われたと訴えた後に連絡が途絶えていた女性が無事に発見され、保護された。女性はこのほどCNNの取材に応じ、この時の様子を振り返った。
アラスカ公衆安全局の記録によると、フィナ・キーファーさん(55)は現地時間の15日午前1時ごろ、夫に電話で助けを求めた。
キーファーさんは同州南部ビュート近郊のバイオニア・リッジ・トレイルへハイキングに出かけていた。
夫への電話では、複数のクマに襲われて、クマよけスプレーで追い払ったと伝えていた。しかしその後間もなく、電話にもメールにも応答がなくなった。
アラスカ州警察やボランティアで組織する捜索隊が出動してキーファーさんの捜索を開始。15~16日にかけて空からの捜索も行われた。
捜索は16日午後、悪天候のために中断されたが、その直後、ボランティアの捜索救助隊が、ハイキングコースの入り口から約1.6キロほどの地点で、森から歩いて出てきたキーファーさんを発見した。
キーファーさんは近くの病院に運ばれてけがの手当てを受けた。
CNNの取材に応じたキーファーさんは、クマに遭遇して目が合った瞬間、これで自分は死ぬと思ったと語る。しかし「立ち向かわなければならない」と思い直し、クマよけスプレーを取り出すと、「ヘーイ」と大声を上げながら噴射したという。
クマはキーファーさんの目の前で動きを止め、頭を振るような仕草をした。そこでキーファーさんが再びスプレーを噴射して大声を出すと、しばらくウロウロ歩き回った後、一緒にいたクマたちと一緒に立ち去ったという。
クマに遭遇もスプレーで撃退 米女性