「世界一の超早産」で生まれた赤ちゃん、1歳の誕生日を迎える 米

「世界一の超早産」としてギネス・ワールド・レコーズに認定されたリチャード・スコット・ウィリアム・ハッチンソン君/Guinness World Records

2021.06.20 Sun posted at 11:38 JST

(CNN) 超早産で生まれて無事に育った赤ちゃんの世界記録としてギネス認定された男児が、今月初めに満1歳の誕生日を迎えた。

リチャード・スコット・ウィリアム・ハッチンソン君は昨年6月5日、米ミネソタ州ミネアポリスの病院で予定日より131日早く生まれた。母ベスさんの合併症により、妊娠21週を過ぎた直後の超早産となった。

出生時の体重はわずか337.4グラム。両親の片手に乗るほど小さな体だった。

父リックさんとベスさんは事前のカウンセリングで、生存率0%と告げられていた。担当のステーシー・カーン医師は「最初の2~3週間が大変厳しいことは分かっていたが、そこを乗り切れば助かると思った」と話す。

出産直後のリチャード君

新型コロナウイルス感染拡大のため、両親は病院に泊まれず、ほかの家族も面会できなかった。両親はウィスコンシン州の自宅から毎日病院へ通い、担当チームも全力を尽くした。

リチャード君は半年間の入院を経て昨年12月に退院した。カーン医師はその日、リチャード君を抱き上げながら生まれた時の姿を思い出し、涙ぐんでしまったという。「手のひらに収まるほど小さく、まだ皮膚が薄くてろっ骨や血管が透けて見えていたあの子がと思うと、抱き締めてよくやったねと伝えずにはいられなかった」と振り返る。

リチャード君は自宅で、家族と3匹の犬に囲まれて誕生日を迎えた。ベスさんは、息子が世界記録を樹立したことについて「驚きは今も収まらないが、うれしく思う。早産への関心を高めるきっかけになれば」と話している。


リチャード君と両親/Guinness World Records

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