豪州の新種の恐竜、同国史上最大と研究者 体長はバスケットコート並み

豪州の新種の恐竜は、同国でこれまで見つかった中で最大の部類に属することが分かった/Courtesy Eromanga Natural History Museum

2021.06.09 Wed posted at 07:18 JST

(CNN) オーストラリアで発見された新種の恐竜について、研究者らが同国でこれまで見つかったもののうち最大であることをこのほど確認した。世界規模でみても有数の大きさだという。

当該の恐竜の骨格化石は2007年、クイーンズランド州の南西部で見つかった。現場がエロマンガ盆地を流れるクーパー川だったことから化石には「クーパー」という愛称がついたが、その実態はこれまで謎に包まれていた。古生物学者が詳細を明らかにしたり、学名を決定したりしたのは今回が初めてだ。

エロマンガ自然史博物館(ENHM)とクイーンズランド博物館の研究者らによる当該の研究結果は7日、科学誌に掲載された。


新種の恐竜の巨大な骨/Courtesy Queensland Museum

「アウストラロティタン・クーペレンシス」という学名がつけられたクーパーが生息していたのは、推定9000万年以上前。ティタノサウルス類の一種で、長い首が特徴の竜脚類に属する草食恐竜だった。

当該の恐竜の化石とともに写真に収まるENHMのロビン・マッケンジー氏

サイズは臀部(でんぶ)までの高さが5~6.5メートルで、前後の長さは25~30メートル。ENHMによると、高さは2階建てのビルと同じくらいであり、長さはバスケットボールのコートに匹敵する。

長い首と尾を持ち、よく知られた恐竜ではブラキオサウルスに似ているという。

巨大かつ壊れやすい化石の扱いは研究者らにとって難題だったが、3Dスキャンを駆使してそれぞれの骨を同種の恐竜のものとデジタル上で比較。州内のより北にある町、ウィントンで発見された別の竜脚類と近い関係にあることを突き止めた。

これまで、こうした巨大な種類の恐竜は主に南米大陸で見つかっていた。ENHMの共同創設者、ロビン・マッケンジー氏は今回の発見を「氷山の一角」と指摘。恐竜研究の全く新しい領域としてオーストラリアが認識されるようになったとの考えを示唆した。

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