(CNN) 米クルーズ大手ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)は4日、一部のクルーズ船の運航を来月から再開すると発表した。
米疾病対策センター(CDC)が1年以上前、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてクルーズ船の全面運航停止を発表してから、同社のクルーズが催行されるのは初めて。
RCIのベイリー社長兼最高経営責任者(CEO)によると、来月2日のフロリダ州マイアミ発を皮切りに、同州とテキサス州の主要な港から6隻を運航する。
乗客に新型ウイルスのワクチン接種は義務付けないが、乗員は全員接種を済ませる見通し。未接種の乗客には検査などのルールを定める。
CDCは昨年10月以降、クルーズ船の運航条件や指針を次々に発表してきた。フロリダ州のデサンティス知事がこれに異議を唱えて提訴し、和解合意が成立しないまま未解決となっている。
クルーズ船の大半は、まだCDCの運航許可が出ていない。RCIは運航再開の条件などをめぐり、米国内の複数の州や港湾当局、寄港地などと打ち合わせを進めているという。
ベイリー氏はデサンティス知事らの支援と、乗員に対するワクチン接種への協力に感謝の意を表した。
同氏によると、4日午後の時点で予約客の90%がすでにワクチン接種を済ませたか、出発までに予定している。
RCIはさらに8月末までにバハマ、カリブ海、アラスカ州、欧州で計12隻を運航する計画だ。
同じロイヤル・カリビアン・グループ傘下のセレブリティ・クルーズは5月、フロリダ州フォートローダーデール発のクルーズを6月から再開する許可を得たと発表していた。