チョコレート色のアマガエル、ニューギニアの熱帯雨林で新種発見

チョコレート色をした新種のアマガエルがニューギニア島で発見された/From Steve Richards/Griffith University

2021.05.31 Mon posted at 12:50 JST

(CNN) オーストラリアの研究チームが、ニューギニア島低地の熱帯雨林でチョコレート色をした新種のアマガエルを発見したとして、オーストラリアの動物学会誌に論文を発表した。

アマガエルといえば普通は緑色をしているが、今回見つかった種は褐色をしていたことから「チョコレートフロッグ」と命名された。

論文を執筆したクイーンズランド博物館のポール・オリバー氏によると、チョコレートフロッグ(学名「Litoria mira」)はオーストラリアなどに生息するイエアメガエルに最も近い種で、一方が緑色、一方がチョコレート色をしていることを除けば、姿形はよく似ているという。

オーストラリア北部とニューギニア島は260万年前までは陸続きだったが、現在のニューギニア島はほとんどが熱帯雨林に覆われ、オーストラリア北部はサバンナが大部分を占める。イエアメガエルはオーストラリア北部および東部とニューギニア島に生息している。

その色から「チョコレートフロッグ」と命名された

チョコレート色の新種は2016年に見つかった。ニューギニア島全土に生息していると思われるが、ワニが多い熱帯の沼地に生息していることから探検が難しいという。

学名の「Mira」はラテン語で「驚異」「不思議なもの」の意味。「オーストラリアで普通に見かけるアメガエルの親類が、ニューギニアの熱帯雨林でひっそり暮らしているのが見つかったのは驚きだった」とオリバー氏は説明する。

「オーストラリアとニューギニアの生物同士の関係を解明することは、熱帯雨林とサバンナの生物の生息地が、時の経過に伴ってどう拡大・縮小してきたかを理解するうえで欠かせない」と同氏は話している。

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