(CNN) スペイン南部アンダルシア地方の海岸でこのほど、砂浜の中から古代ローマ時代の複合浴場施設が見つかる出来事があった。保存状態は良好。
地元カディス大学(UCA)の声明によると、同大の研究チームはカーニョス・デ・メカの砂浜で、高さ3.9メートル以上の壁を備えた浴場施設を発見した。
これまでに発掘されたのは部屋2室のみで、遺構の大部分には手が付けられていない。UCAによると、遺構の面積は推定約1ヘクタールに上るという。
UCAは発掘済みの2部屋について、古典古代末期に放棄された後、壁が砂に覆われたとの見方を示した。
浴場の近くでは中世の陶磁器も見つかったという。
UCAは同じアンダルシア地方のトラファルガー岬でも発掘を行っており、こちらでは食料を塩漬け保存するための施設が少なくとも7つ見つかった。深さは1.5~2メートルほど。
同岬では古代ローマの遺物だけでなく、先史時代にさかのぼる無傷の墓も発見された。4000年前のもので、数人の遺骨が収められていた。
アンダルシア地方の文化当局トップ、パトリシア・デル・ポソ氏は一連の発見について、同地方が「あらゆるタイプの文明にとって非常に魅力的」だったことを示していると語った。
スペイン東部アリカンテでは昨年、当局が海産物店での検査中に「アンフォラ」と呼ばれるローマ時代の容器を発見する出来事もあった。
古代ローマの複合浴場施設、スペインの砂浜から発見