エルサレム(CNN) イスラエルの軍用機によるパレスチナ自治区ガザへの空爆は18日も続き、一時止まっていたガザからイスラエルへのロケット弾攻撃も再開した。ヨルダン川西岸の各地でパレスチナ人のデモ隊が街頭で抗議を行った。
ラマラやヘブロンを含むヨルダン川西岸の街では数千人が抗議に集まった。これに先立ち、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスやヨルダン川西岸を統治するファタハなど、複数のパレスチナ人組織が大規模ストライキを呼び掛けていた。
ラマラに拠点を置くパレスチナ解放機構(PLO)執行委員会のワセル・アブ・ユセフ委員は18日、CNNの取材に対し「パレスチナの政治指導層にとって目下の最優先事項は、イスラエルに犯罪行為とガザのパレスチナ人の虐殺をやめさせることだ」と述べた。
治安関係の情報筋によると、イスラエルは同日、ヨルダン川西岸を部分的に封鎖した。イスラエル入国が許可されるのは、45歳以上の男性か労働許可証を持つパレスチナ人建設作業員のみとなる。
イスラエルの空爆は17日から夜通し続いた。イスラエル国防軍によると、18日には軍用機がガザにある9つのロケット弾発射拠点を攻撃したほか、ガザ北部のトンネル網やハマス指揮官の住居、ガザ市の対戦車部隊も攻撃対象となった。
ハマスが運営するガザ保健省によると、今回の衝突で子ども63人を含む217人が死亡、1500人が負傷した。国連によると、5万8000人以上が国内避難民とみなされる状態にある。
イスラエル南部では17日夜から18日未明にかけて、パレスチナ人戦闘員によるロケット弾攻撃が一時小康状態になっていた。
しかし18日に攻撃が再開し、ガザとの境界のイスラエル側にある農産物包装工場では市民2人が迫撃砲で死亡。これにより約1週間前の衝突発生以降、イスラエル側の死者は計12人となった。アシュケロンなどの街でもサイレンが鳴り響き、住民が再び避難する事態となった。