(CNN) 南米コロンビアの反政府デモを率いていた活動家の1人が先週、平和的なデモの最中に銃撃を受け、収容先の病院で10日夜に脳死と診断された。家族と同国政府が11日、死亡を確認した。
ルカス・ビジャさん(37)ら学生活動家3人は5日夜、同国中部ペレイラでのデモで、バイクに乗った正体不明の集団に撃たれた。ビジャさんは8発の銃弾を受け、大学病院へ運ばれていた。
ビジャさんは地元でよく名を知られ、担当医らは回復の見通しを示していただけに、国内には衝撃が広がった。
ドゥケ大統領はツイッター上で弔意を表し、暴力拒否の立場で団結する時だと呼び掛けた。
モラノ国防相のツイートによると、政府は1億コロンビア・ペソ(約290万円)の賞金をかけて、犯行集団の逮捕につながる情報を募っている。
コロンビアの反政府デモは先月28日、ドゥケ氏が掲げた税制改革案への反対運動として都市部を中心に始まった。改革案はその後撤回されたが、催涙ガスなどで鎮圧を図った警察の対応に批判が集中し、デモは全国各地に拡大している。
現地の行政監視団体によると、28日以降のデモで警官1人を含む42人が死亡した。人権団体などは45人を超える死者が出たと主張している。
モラノ氏がツイッターで発表したところによると、これまでのデモで警官849人が負傷、参加者ら647人が拘束され、銃378丁と爆弾72発が押収された。