4歳児が銃弾で負傷、抱きかかえて走った女性警官 NY発砲事件

女児を救出した際の様子を語るニューヨーク市警の警察官、アリッサ・ボーゲルさん/CNN

2021.05.11 Tue posted at 12:40 JST

(CNN) 観光客らでにぎわう米ニューヨーク市中心部の繁華街タイムズスクエアで8日に起きた発砲事件。現場に駆け付けたニューヨーク市警の警察官アリッサ・ボーゲルさんは、けがをした4歳の女の子を抱きかかえ、人込みを縫って走り抜けた。女の子は脚を撃たれ、できるだけ早く救急車に乗せる必要があった。

ボーゲルさん自身も母親になったばかりだった。

CNNの番組に出演したボーゲルさんは、発砲があった45番ストリートとブロードウェイの交差点に到着すると、現場で同僚2人が撃たれた女性2人の手当てをしていたと振り返る。別の場所で乳児が撃たれていると知らされて、同僚と一緒に駆け付けた。

女の子には別の警察官が付き添っていた。ボーゲルさんは持っていた止血帯を女の子の脚に巻き、ほかに傷がないことを確認すると、子どもを両腕に抱いて走り始めた。

「できるだけ早く病院に搬送したかったので、女の子を抱き上げると救急車に向かって走った」とボーゲルさん。女の子の母親もボーゲルさんの後を追い、一緒に救急車に乗った。

ボーゲルさんは動転していた母親を落ち着かせようと努め、一緒に呼吸を整えようとした。「彼女の娘を助けるために私たちができる限りのことをしていると、ただ分かってほしかった」

今回の発砲事件ではたまたま現場を通りかかった3人が被害を受けた

ボーゲルさんがその後聞いた話によると、女の子は手術を受けて、容体は安定しているという。

ニューヨーク市警のジョン・ミラー副総監は、子どもを抱いて走るボーゲルさんの動画をツイッターに掲載し、その行動をたたえた。

今回の事件では女の子のほかに女性2人が撃たれたが、3人とも容体は安定しているという。いずれもたまたま現場を通りかかって事件に巻き込まれた被害者だった。

警察は事件に関連して少なくとも1人を指名手配した。

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