米海洋大気局が気候の新常態発表、全米で温暖化が鮮明に

米海洋大気局(NOAA)が、全米規模での温暖化の進行を示す統計を発表した/NOAA

2021.05.05 Wed posted at 18:00 JST

(CNN) 米海洋大気局(NOAA)は4日、2020年までの10年間の平均気温と降雨量に関する統計を発表した。米国は全土で温暖化の進行が「新常態」となっている。

1991~2020年の平均値を1981~2010年の平均値に比べると、米北中部を除くほぼ全土で温暖化が進んでいた。西部は干ばつが進み、東部は降雨量が増えていた。

NOAAは10年ごとに「気候状態」の統計を発表し、過去30年の統計を反映させている。

これまで寒冷地とみなされていたアラスカ州フェアバンクスは、5月の平均気温が華氏50度(セ氏10度)以上に上昇し、ケッペンの気候区分でこれまでの亜北極帯気候から、夏に温暖な大陸性気候に分類が変更になった。

世界気象機関は「北極圏は世界の中でも特に温暖化が急速で、世界平均の2倍のペースで温暖化している」と説明する。

20世紀以降、30年間の統計を反映させた米国の10年ごとの「気候状態」

一方、米北東部では、最高気温が華氏90度(セ氏32度)以上の日が3日以上続くと熱波とみなされる。

首都ワシントンは最高気温90度に達する日が平均で22日間続くようになった。1981~2010年の統計では、ピーク時で最高気温89度の日が16日間続いていたが、平均で90度に達することはなかった。

ニューヨーク市とボストンも夏の平均気温がわずかに上昇。過去15年の平均値は、過去30年の平均値を大きく上回った。

ニューヨーク市は平均気温が上昇する一方で、平均積雪量は約15センチ増え、年間の降雨量も増えている。

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