歯磨き粉を最後まで絞り出せる、滑りやすいチューブ開発 米企業

コルゲートとリキグライドが手を組み、歯磨き粉を最後の一滴まで絞り出せる容器を開発した/Courtesy LiquiGlide

2021.04.30 Fri posted at 13:50 JST

(CNN) 米日用品大手コルゲートが、米マサチューセッツ工科大学(MIT)のスピンアウト企業「リキグライド」と組み、滑りやすいコーティングで中身の歯磨き粉を最後まで絞り出せるチューブを開発した。廃棄物を一切出さないようにするのが狙いだ。

MITバラナシ・リサーチ・グループから独立したリキグライドは2012年、ケチャップの容器が完全に空になる様子を収めた動画を公開し、話題を呼んでいた。コルゲートの新たな歯磨き粉「エリクサー」でも、この滑りやすいコーティング技術を使うことで摩擦のない状態にしている。

リキグライドによると、ローションから洗濯洗剤まで数百万トンの製品が毎年、容器内に中身がくっついたまま捨てられている。歯磨き粉の場合、チューブ1本につき1~13%が廃棄されるという。

リキグライドは自社技術により、こうした廃棄物の量を減らしたい考え。滑りやすいコーティングは容器の内容物に合わせて設計したものを使う。

コルゲートは今のところ、特別コーティングを施したチューブを欧州でのみ販売している。米国での発売予定があるかは不明。

リキグライドによると、毎年容器にくっついたまま何百万トンもの製品が捨てられているという

リキグライドの共同創業者クリパ・バラナシ氏は、「当社は歯磨き粉の容器に変革をもたらしている。歯磨き粉はもう1世紀以上、チューブに入れられてきた」と語る。

こうした製品が購入可能になるのは初めてだが、バラナシ氏ともう1人の共同創業者デーブ・スミス氏はCNNの取材に、同社の技術はローションからクリームチーズまであらゆる製品に活用できると説明。製品の種類にかかわらず安全に使用できるものになるとしている。

スミス氏によると、食べ物の場合、コーティングは米食品医薬品局(FDA)によって承認された無味無臭の食品成分でつくられる。健康・美容製品のコーティングについても、こうした製品の通常の原料から製造されるという。

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