(CNN) 米アマゾンは食品販売を拡大する試みの一環として、ネットで注文された食品を購入者の自宅ガレージに配達するサービスを全米で開始すると発表した。
家が留守でもガレージに届ければ、荷物を盗まれたり雨にぬれたりする心配がなくなる。
顧客側で必要となるのは、Wi―Fi(ワイファイ)などにつながるガレージドア用オープナー。これをアマゾン・アプリのキーと連動させれば準備完了だ。
アマゾン・プライム会員が、生鮮食品などを扱うネットスーパー「アマゾン・フレッシュ」や、アマゾンが買収したスーパー大手「ホールフーズ」のネットショップで買い物をした後、精算時に「キー・デリバリー」を選択すれば、商品は自宅のガレージに配達される。
配達日にはドライバーが手持ちのスキャナーを使ってガレージのドアを開ける。中に荷物を置いたら、ドアを元通りに閉めて立ち去る。ドライバーは一度しかガレージ内にアクセスできない仕組みになっている。顧客にはリアルタイムで配達の連絡が入るという。
小売大手の米ウォルマートも、すでに同様のサービスを提供している。
アマゾンは昨年11月、米国内の5都市で試験的にガレージ配達のサービスを開始。今後はアマゾンで食品を注文できる全米の約5000都市でサービスが利用できるようになる。
同社は長年、食品部門に力を入れてきた。ネットスーパーの市場は新型コロナウイルス感染のパンデミック(世界的大流行)をきっかけに急成長したが、同社は消費者が今後も引き続き、オンラインで食品を買い続けるだろうと予測している。