屋外でのマスク、ワクチン接種完了者に新指針 米

ニューヨークのセントラルパークでマスクをする人々=4月6日/Roy Rochlin/Getty Images North America/Getty Images

2021.04.28 Wed posted at 07:43 JST

(CNN) 米疾病対策センター(CDC)は27日、新型コロナウイルスワクチンの接種を完了した人を対象に、屋外でのマスク着用に関する新たな指針を発表した。

これによると、ワクチン接種完了者は屋外での小規模な集まりや、複数世帯の友人を交えた屋外での食事ではマスクを外すことができる。CDCはワクチン未接種の人に対しては、こうした集まりで引き続きマスクを着用する必要があると勧告している。

CDCのワレンスキー所長は同日、ホワイトハウスで行ったオンライン会見で、「もしあなたがワクチン接種を完了していて、接種完了者や未接種者と一緒に屋外での小規模な集まりに参加したり、複数世帯の友人と屋外の店で食事をしたりしたいのであれば、ワクチン接種者はマスクをしなくても安全にそうできるというのが科学の見解だ」と述べた。

ただ、ワクチン接種者であっても、大規模な屋内の集まりは避ける必要がある。CDCは何人が大規模な集まりに当たるのか定義していないが、公式サイトでは「大規模な集まり」を「複数世帯の大人数が私的または公的な空間」に集まることと位置付けている。

接種完了者がライブやパレード、スポーツイベントなど混雑した屋外の催しに参加する場合も、マスク着用が推奨される。

また、CDCは接種完了者と未接種者の双方に対し、ショッピングモールや映画館、博物館など屋内の公共空間では引き続きマスクを着用するよう勧告している。

ワクチンの接種が進めば、さらなる指針の改定もあるという

CDCによると、ワクチン接種を完了したとみなされるのは、米ファイザー・独ビオンテック連合もしくは米モデルナのワクチンの2回目を接種してから2週間が経過した場合、または1回の接種で済む米ジョンソン・エンド・ジョンソンの接種から2週間が経過した場合となる。

バイデン大統領はCDCの新指針発表に合わせ、全国民にワクチン接種を促した。

バイデン氏はこの日午後、ホワイトハウスで会見し、「結論は明確だ。もしワクチンを接種していれば、屋外でも屋内でもより多くの活動を、より安全にできる」と説明。「従ってまだ接種していない人、特に若者や自分には必要ないと考えている人にとっては、これはまたしてもワクチンを接種しに行く素晴らしい理由になる。今すぐにだ」と訴えた。

ワレンスキー所長は指針の改定について、接種者数の増加と新型コロナウイルス感染症の罹患(りかん)率の低下がきっかけとなったと発言。屋外での感染例が全体の10%未満で、屋内に比べて感染リスクが約20分の1であるとも言及した。接種が進めばさらなる指針の改定もあるとしている。

バイデン氏も改定はCDCの専門家が判断したもので、政治ではなく科学に依拠したものだと強調した。

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