(CNN) 米テキサス州を流れるリオグランデ川で、中米ホンジュラス国籍の子ども2人が米国境警備隊に救出された。中南米から米国を目指す移民が増え続ける中で、子どもたちが危険にさらされている実態が改めて浮き彫りになった。
救出されたのは7歳と13歳の男の子で、リオグランデ川をエアボートでパトロールしていた国境警備隊員が15日、急流に囲まれた中州に残っている小さな手形と足跡を発見。不審に思って足跡をたどったところ、子ども2人を見つけた。
近付いてくる警備隊員を見た子どもたちは、川に入ってボートに到達しようとしたが隊員に止められた。隊員はボートで近づき、2人を引き上げて無事救出した。2人は兄弟や親類ではなかった。
2人はメキシコで母親と離れ離れになり、米国の国境越えを手助けするという男性と出会ったが、河川敷に取り残されたと話しているという。
国境警備隊デルリオ支部のオースティン・スケロ氏によると、こうした子どもたちは増える一方だという。「子どもたちは川で置き去りにされたり、自分たちで渡ったりしている。子どもたちだけで、電話番号と名前を書いたストラップを首から下げただけの姿で見つかっている」
デルリオ地区で拘束される付き添いのいない子どもは今年度に入って230%増え、国境で逮捕される犯罪者も増えているといい、「こんな事態は経験したことがない」とスケロ氏は話す。
救出された子どもたちは元気な様子で、同州イーグルパスの施設に一時的に収容され、保健福祉省の施設に移動する予定。
13歳の少年は、メキシコを走る列車の中で母親と離れ離れになり、7歳の少年は、川の近くで眠っていて目が覚めたら母親がいなくなっていたと話している。
川で置き去りにされた移民の子ども2人、米国境警備隊が救出