米諮問委員会、J&J製ワクチンに関する判断先送り

看護師が注射器にJ&J製ワクチンを注入する様子=3月15日、米ケンタッキー州/Jon Cherry/Getty Images

2021.04.15 Thu posted at 12:31 JST

(CNN) 米疾病対策センター(CDC)の予防接種の実施に関する諮問委員会(ACIP)は14日、米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の新型コロナウイルスワクチンについて、勧告の内容を変更するかどうかの判断を見送った。まれに血栓ができる症例について、さらなる情報が必要だとしている。

同委員会は、勧告の内容を変更したり、ワクチン使用停止の延長を勧告したりするためには、まだ情報が不十分だと判断した。

J&JのワクチンについてはCDCと食品医薬品局(FDA)が13日に、接種の一時停止を勧告していた。接種を受けて間もない人の間で、まれな症例ながらも危険が大きく治療が難しい血栓が6例報告されたことを受けた措置。

14日の諮問委員会では、7例目の可能性がある症例や、臨床試験に参加したボランティア1人の症例についても報告された。臨床試験中の症例についてJ&Jは当初、ワクチンとは無関係と説明していた。

J&J製の新型コロナワクチンについて勧告の内容を変更するかどうか判断が見送られている

ACIPはワクチン接種に不必要な遅れが出ることのないよう、できるだけ早期に次回会合を開く意向。

この日の会合ではJ&Jのワクチン部門ヤンセンの最高医療責任者アラン・マリー氏が症例に関する説明を行った。同氏によると、血栓が報告された6例のうち、45歳の女性が死亡し、38歳の女性と18歳の女性および48歳の女性はまだ回復していない。26歳の女性は回復し、28歳の女性の状態は分かっていない。

7例目の可能性があるのは59歳の女性で、まだ回復しておらず、血栓の特徴がほかの症例と異なる可能性もある。

ACIPの委員によれば、血栓の症例は50歳未満の女性が大半を占めることから、勧告の内容を変更して接種対象を男性のみ、あるいは50歳以上のみとするなどの勧告を検討する可能性もある。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。