英テレビ局に苦情殺到、視聴率も低下 殿下の死去で追悼番組一色に

フィリップ殿下の死去を受け、テレビ局やラジオ局が追悼番組一色になったことに対し、一部で不満の声が出ている/Matt Dunham/AP

2021.04.12 Mon posted at 11:15 JST

(CNN) 英エリザベス女王の夫フィリップ殿下の死去を受けて英国のテレビ局やラジオ局が追悼番組一色になったことに対し、視聴者の不満が噴出している。BBCは全面的な追悼報道に対する苦情が殺到したことを受け、公式サイトでフィードバックを募る専用ページを開設した。

フィリップ殿下は9日、99歳で死去した。BBCはこの日、テレビとラジオの通常の番組を全て中止して、ニュース報道や追悼番組に切り替えた。トップの視聴率を稼ぐ人気ドラマや料理の腕を競う番組の決勝回も放送延期になり、傘下の各局で追悼番組を同時放送した。

全土のラジオ局も、死去の発表を受けて一斉にしめやかな音楽の放送に切り替わり、一部の音楽番組は中止になった。

エンターテインメント情報サイトのデッドラインのデータによると、「BBC1」の9日の平均視聴者数は、午後7時~8時の時間帯で前の週の256万から241万へと6%近く落ち込んだ。「BBC2」は98万から34万へと65%減少した。

フィリップ殿下死去の発表を受けてバッキンガム宮殿前に集まった人々=9日

「BBC4」も女子サッカーのイングランドの試合中継を含む全番組の放送が中止され、ネット上で視聴者の批判が噴出している。

BBCと対抗するテレビ局のITVも同様に、午後5時からフィリップ殿下の映画を放送したのに続き、午後7時からは2時間の特別ニュース番組、9時からはドキュメンタリー番組を放送。同局の9日夜の視聴率は60%落ち込んだ。

一方、追悼番組が比較的少なかったチャンネル4は、午後9時から放送したリアリティー番組「ゴーグルボックス」の視聴者が420万に達し、この日放送された個別の番組としては最高の視聴率を獲得した。

フィリップ殿下死去、国内外で追悼の声

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