米ラッパーのDMXさん死去、50歳 役者としても活躍

米国の著名ラッパー、DMXさんが50歳で死去した/Kevin Winter/Getty Images

2021.04.10 Sat posted at 15:50 JST

(CNN) 米国の著名ラッパーで、薬物中毒や度重なる逮捕でも話題を呼んだDMX(本名アール・シモンズ)さんが死去した。家族が声明で明らかにした。50歳だった。

家族の声明によると、DMXさんはここ数日、生命維持装置を装着していた。ニューヨーク州ホワイトプレーンズの病院で家族にみとられながら息を引き取ったという。

声明は続けて「アールは最後の最後まで闘い抜いた戦士だった」と言及。「家族を心から愛してくれた。彼と過ごした時間を大切に思う」とその死を悼んだ。

弁護士によると、DMXさんは先週ニューヨークの自宅で心臓発作に見舞われ、入院していたという。

ソーシャルメディアでは9日、アーティストやスポーツ選手などの著名人が次々に追悼の言葉を寄せた。

98年のデビュー後、一躍ハードコア・ヒップホップのスターダムに上り詰めた

「ダークマンX」ことDMXさんは1990年代初めにラップを始め、98年にデビューアルバムを発表した。

DMXさんのデビュー時、ノトーリアス・B.I.G.やトゥパック・シャクールといったラッパーは既に鬼籍に入っていた。DMXさんは一躍、ハードコア・ヒップホップを代表するスターに躍り出て、レーベル「ラフハウス・レコーズ」の看板アーティストになる。

その後はシングルとアルバムの両方でヒットを飛ばし、1999年に発表された「And Then There Was X」でグラミー賞の最優秀ラップ・アルバム部門にノミネートされた。

高まる名声をテコに役者としてのキャリアも築き、「ロミオ・マスト・ダイ」や「ブラック・ダイヤモンド」などの映画に出演した。

こうした成功にたびたび影を落としたのが、薬物乱用問題や度重なる警察沙汰だ。2017年には脱税で有罪を認め、禁錮1年の量刑を言い渡された。19年には中毒の治療を試みる目的でコンサートをキャンセル。当時は「家族と脱薬物を最優先する」と語っていた。

米ラッパーのDMXさん死去、50歳

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