犯罪組織の暗号ネットワークに警察が潜入、コカイン28トン押収 ベルギー

ベルギーのアントワープ港では2月20日からの6週間で約28トンのコカインが押収されている/Belgian Federal Police

2021.04.07 Wed posted at 10:14 JST

(CNN) ベルギーの警察は、犯罪組織の暗号化された電話ネットワークに捜査員が潜入して入手した情報をもとに、コカイン約28トン(末端価格14億ユーロ=約1800億円相当)を押収したと発表した。

ベルギー連邦警察の5日の発表によると、2月20日以来の6週間の間に、アントワープ港で27.64トンのコカインを押収した。この中には、4月2~3日にかけての1晩で輸送された約11トンも含まれる。

警察は、「スカイECC」と呼ばれる暗号化されたメッセージングサービスにアクセスを確立し、コカインの輸送に関する詳細情報を入手した。

犯罪に使われると知りながら暗号化された電話を提供した疑いのある犯罪組織に対する司法捜査の過程で、警察の専門要員がスカイECCの暗号化されたメッセージを破ることに成功したとしている。捜査は現在も続いている。

警察がメッセージングサービスにアクセスしコカイン輸送の情報を入手した

欧州では過去にも犯罪組織の暗号化されたプラットフォームに捜査員が潜入し、大規模な摘発につなげていた。

昨年はフランスとオランダの捜査員が「エンクロチャット」と呼ばれるプラットフォームに潜入して欧州刑事警察機構(ユーロポール)に情報を提供。犯罪集団がかわす写真やメッセージなどのやりとりを警察が監視した。

英国家犯罪対策庁(NCA)によると、エンクロチャットは世界中の犯罪集団が利用している携帯電話のインスタントメッセージングサービスで、不正商品の流通やマネーロンダリング、殺人の計画などに使われている。

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