写真特集:ヘリから逆さづり、サイの空輸を見る

Robin W. Radcliffe

2021.04.03 Sat posted at 12:35 JST

 アフリカでは保護活動の一環として、逆さづりの状態でサイの空輸が行われている。横向きよりも逆さづりで空輸される方がサイの健康にはいいという

Robin W. Radcliffe
絶滅危惧種のクロサイを密猟の蔓延(まんえん)する地域から遠ざけるため、保護活動家は時にサイを逆さづりで空輸することがある
Robin W. Radcliffe
ロビン・ラドクリフ氏(左)らコーネル大獣医学部のチームはサイ12頭を逆さづりにして、健康への影響を観察した。驚いたことに、サイは逆さづりの方が横向きの時よりも血中酸素濃度が高かった
Robin W. Radcliffe
これは保護活動家にとって朗報だった。サイを担架に横たわらせて空輸するのは費用や時間がかかり、難易度も高いためだ
Gallo Images/Shutterstock
ラドクリフ氏によると、逆さづりでの空輸のためにロープをサイの脚に装着するのは数分しかかからず、担架を使った代替手法よりもずっと早い
Martin Harvey/Shutterstock
ただ、サイの輸送方法として最も普通なのはいまだトラックだ
Tony Karumba/AFP/Getty Images
陸路と空路のどちらで動かすにせよ、サイは鎮静剤を投与される必要がある
Tony Karumba/AFP/Getty Images
陸路で運ぶ場合、サイは陸上輸送のための木箱に入れられる。鎮静剤を大量投与されているものの、この時はまだ歩ける状態だ
Robin W. Radcliffe
ただ、サイの移動にリスクがないわけではない。強力な鎮静剤は常に血中濃度の低下を引き起こす
Martin Harvey/Gallo Images/Getty Images
鎮静剤が作用した後、サイは無線送信チップを取り付けられる。保護活動家が新天地でのサイの健康状態を観察できるようにするためだ
WWF / Micky Wiswedel
サイを輸送するのは、密猟からの保護と遺伝子プールの多様化が目的だ
WWF / Micky Wiswedel
クロサイは乱獲で絶滅に近づき、1990年代には生息数が2400頭を切っていた。それ以降、慎重な保護活動のおかげで、個体数が倍以上に増えている
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アフリカには2種類のサイが住む。写真のシロサイはクロサイより個体数が多く、約1万8000頭が野生環境で暮らしている
Namibian Ministry of the Environment, Forestry and Tourism
空輸を使えば、ケニア北部クネネ州のように、陸路でたどり着くのが難しい遠隔地にもサイを輸送できる
Robin W. Radcliffe
ナミビア政府主導の保護活動では、地元住民に野生動物の管理人になってもらっている
WWF / Micky Wiswedel
ナミビアで空輸が実施された例は1回のみだが、保護活動家のジャック・フラマン氏(写真前)によると、南アフリカでは毎年、クロサイ数匹が空輸されている
Beverly and Dereck Joubert/Bar/Getty Images
2015年に行われた過去最大規模のサイ移住プロジェクトでは、陸路とヘリを併用して、100頭のサイを南アからボツワナに運んだ
Robin W. Radcliffe
空輸は48キロ前後の短距離輸送のみに用いられ、輸送時間も1時間以内だという
WWF
空輸時のサイは完全麻酔を受ける。写真はジャック・フラマン氏がサイを復活させるために解毒剤を投与しているところ
Robin W. Radcliffe
サイ専門家のロビン・ラドクリフ氏によると、将来的には空輸がもっと広まる見通しだ

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