UAE、小型の月面探査車を開発へ 2024年の打ち上げ目指す

UAEが重さ約10キロの月面探査車を2024年に打ち上げる計画だという/MBRSC

2021.04.04 Sun posted at 18:20 JST

ドバイ(CNN) 中東諸国で初めて探査機を火星の軌道に乗せることに成功したアラブ首長国連邦(UAE)は、次の歴史的な偉業の達成に向けて動いている。小型の月面探査車の着陸の成功だ。

実現すれば、中東諸国で初の月面着陸となるほか、これまでに月面に着陸した探査車としては最小のものとなる。

中国の月面無人探査車「玉兎(ぎょくと)号」が140キログラムとこれまでに月面に着陸した探査車の中では最も軽量。UAEが開発を目指すのはその10分の1の重さの探査車。全長と幅は54センチメートルで高さは8.5センチメートル。実験装置などを含んだ重さは約10キログラムとなる見通し。

打ち上げは2024年を予定している。「エミレーツ月面ミッション」ではこれまで探査車が訪れたことのない月面部分への到達を目指している。正確な着陸地点は明らかにされていないものの、月全体の塵(ちり)や岩への理解を深めることを目標としている。

月面に探査機を成功させたのは、米国、ロシア、中国の3カ国のみとなっている

ドバイにあるムハンマド・ビン・ラシード宇宙センターの科学者は、地球のことを考えれば、10カ所を訪れたからといって地球全体のことがわかったとは言えないと指摘。新しい場所で新しい物事に触れて、大気がほとんどない宇宙物体についての理解を深めたいと述べた。

月や小惑星、水星など地表を保護する大気がない場合、表面は常に変化し、太陽放射や流星物質などにさらされることになる。

プロジェクトでは入念に月の土壌を分析し、気温を記録し、塵が異なる地表にどのように粘着するか分析し、太陽放射の影響を調査する。

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