ロンドン(CNN) 英首都ロンドンで28日に報告された新型コロナウイルスの1日当たりの死者が、約半年ぶりにゼロになった。
英イングランド公衆衛生局(PHE)が発表した28日の統計によると、この日ロンドンでは新型コロナウイルス検査で陽性と判定されてから28日以内に死亡した人がいなかった。英国内では19人の死亡が報告された。
ロンドンで新型コロナの死者が出なかった日は、第2波が英国を襲う前の昨年9月14日以来だった。
毎週月曜の統計では、週末分の報告の遅れの影響で死者数が少ない傾向にある。それでも1月の時点で同地の1日当たりの死者が200人を超えていた状況を考えると、今回の数字は改善の兆候と解釈できる。
イングランドでは外出禁止命令が29日に解除され、新型コロナ対策規制が緩和されて、2世帯または最大6人までが屋外で会うことが認められた。
テニスコートや遊泳プール、ゴルフ場などの屋外スポーツ施設は再開が認められ、人数制限をかけない屋外スポーツも許容される。結婚式は例外的な状況に限らず認められるが、出席者は最大6人までに制限される。
英国では感染力の強い変異ウイルスがイングランドで発見され、今年1月4日から全土でロックダウン(都市封鎖)に入っていた。
一方、欧州のそれ以外の国では新型コロナウイルスの第3波で感染者が急増している。
ドイツのメルケル首相は28日、感染拡大を食い止めるためには追加的な対策が必要になるかもしれないと語った。
フランスでは集中治療室(ICU)の入院患者が急増する中で、パリの病院に勤務する医師らが地元紙に寄稿を寄せ、2週間以内に患者を選別するトリアージを強いられる事態に陥りかねないとの危機感を示した。