米感謝祭の移動で感染者の激増懸念、「全50州で同時に自然災害」状態

感謝祭連休の移動で新型コロナウイルスの感染者が急増するとの懸念が出ている/Jae C. Hong/AP

2020.11.30 Mon posted at 12:36 JST

(CNN) 米国内で29日に確認された新型コロナウイルスの新規の症例数が、ジョンズ・ホプキンス大学の統計で10万9671例となり、27日連続で10万人を超えた。29日に報告された死者数は731人だった。

感謝祭の連休中に数百万人が移動した影響で感染者の急増が危惧されており、ただでさえ限界に近付いている病院が逼迫(ひっぱく)状態に陥る可能性もある。COVIDトラッキング・プロジェクトによれば、29日の入院患者数は9万3238人に達し、前日を上回って過去最多を更新した。

「全50州で同時に自然災害が起きているような状況だ。十分なベッドもなければスタッフも足りない。国家的な備えが欠如しているために、まだ供給も不十分だ」。ブラウン大学の専門家で救急医のミーガン・レニー氏はそう指摘した。

同氏によると、ロードアイランド州では病院が新型コロナウイルスの患者で満床状態にあることから、12月1日に仮設病院を開設する計画だという。しかし全ての州にその選択肢があるわけではないと同氏は述べ、「たとえ仮設病院を設置したとしても、体調を崩したスタッフが何百人もいたり、看護師や医師や呼吸器技師がいなかったりすれば、仮設病院であっても患者を救うことはできない。我々の医療態勢は今現在、新型コロナウイルスのために文字通り限界点にある」と危機感を募らせる。

米疾病対策センター(CDC)は国民に対して感謝祭の移動を控えるよう呼びかけていたが、29日に空の便を利用する旅行者は、新型コロナウイルスの流行が始まって以来、最多になると予想されていた。

感謝祭を控えてCDCが自粛を促した後に、米国内の空港の保安検査場を通過した乗客は約600万人に上る。

ただ、感謝祭の集まりや移動が新規の入院患者数や死者数にどう影響するかは、数週間たってみないと分からない。

感謝祭の影響による感染者の増加は3週間以内に顕在化するとレニー氏は予想、クリスマスから新年にかけては全米で死者が増えると予想している。

米国で新型コロナウイルスの流行が始まって以来の死者は26万6000を超す。

公衆衛生の専門家は、自分の家族以外の人との集まりに参加した場合は誰であれ、念のため検査を受けるよう促し、特に若者は症状がないまま感染させる可能性があるとして慎重に行動するよう呼びかけた。

ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策委員会メンバー、デボラ・バークス医師は29日のCBSの番組の中で、特に若者が集まった場合は5~10日後に検査を受ける必要があると強調。「自分は感染していると推定して、マスクなしで祖父母や親類などに近づかないようにしてほしい」と勧告した。

65歳以上の高齢者に対しては、症状があればすぐに検査を受けるよう促している。

病院の多くは定員超過の瀬戸際にあり、新型コロナウイルス以外の患者の診療にも影響が出る事態が懸念される。このため全米の自治体が規制の強化や再導入に踏み切った。

カリフォルニア州ロサンゼルス郡では30日から3週間の自宅待機命令が施行され、別の世帯の人との集まりは公的、私的な集まりを含めて全て禁止される。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。