今週開幕予定だった東京2020五輪、現在の状況は

新国立競技場の五輪マークの前をマスク姿をした女性が通り過ぎる=2020年2月26日/Tomohiro Ohsumi/Getty Images AsiaPac/Getty Images

2020.07.24 Fri posted at 16:59 JST

(CNN) 何十億人もの観客や選手が集まって今週開幕するはずだった2020年東京オリンピック。だが世界中で中止が決まった何千ものイベントと同様に、新型コロナウイルス流行の犠牲になった。

主催者はすぐに大会を中止とすることはせず、2021年に延期した。開催が1年遅れになった舞台裏で、事態は今も進行している。

国際オリンピック委員会(IOC)は先週発表した声明で、2021年の大会の会場と競技日程を確認した。そこには43の競技施設やプレスセンター、放送センター、選手村も含まれている。

競技日程に変更はなく、運営上の理由でわずかに変更されるにとどまった。

IOCのトーマス・バッハ会長は声明を発表し、「あとわずか1年の間に、我々がやらなければならないことはとてつもなく大きい」「大会独自の精神とメッセージを維持しながら、オリンピック大会東京2020の計画を世界的な危機に対応させなければならない」と強調した。

東京では新型コロナウイルス感染者が急増


小池百合子東京都知事/CNN

日本を訪れる外国人は平年で年間3100万人に達し、今年はさらに1000万人の増加が期待されていた。しかし今年の大会が延期されたことで、そうした訪日客は見込めなくなった。

それを埋め合わせようと、政府は国内観光促進キャンペーンの「Go To トラベル」を22日から開始した。

しかし東京都の新型コロナウイルス感染者は再び増加傾向にある。NHKによれば、23日の症例数は過去最高の366例に上り、初めて300例を超えた。

こうした事態を受けて、政府はGo To トラベルから東京を除外すると発表した。

知事などからは、観光キャンペーンによって大都市から人口の少ない地域へと感染が拡大しかねないと懸念する声も上がったが、安倍政権は予定通りにGo Toキャンペーン実施に踏み切った。

茂木外相は17日の記者会見で、国内経済が政府の自粛要請で大きく落ち込んでいると発言。感染予防を徹底しながらも経済活動を取り戻していく重要性を強調した。

米国ではオリンピック・パラリンピック博物館が開館

もしかしたらオリンピックは開かれないかもしれないが、切磋琢磨(せっさたくま)するアスリートの技術や姿勢を学ぶ方法はいくつかある。

オリンピックを楽しみにしていた米国市民なら、コロラド州コロラドスプリングスに新しくオープンする「米オリンピック・パラリンピック博物館」を訪れるのもいいだろう。

同博物館ではさまざまなマルチメディアや展示を通じて米国のオリンピック選手を紹介する。入場者は屋上から入場して階下へ降りながら、12の双方向ギャラリーを鑑賞できる。

無線周波数識別(RFID)技術を使ったタグを受け取り、好きな競技を選択。その競技を中心に観覧することもできる。

博物館は当初、5月に開館予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期されていた。

入場者を守るために特別な安全対策も導入された。チケットでは時間を指定して入場者数を制限し、館内ではマスクの着用を義務付ける。

オープンは今月30日の予定だが、インターネットを通じたチケットの販売は既に開始している。

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