ジョンソン英首相が公務復帰、ロックダウンの継続を表明

公務に復帰したジョンソン英首相。首相官邸前で演説を行った/Frank Augstein/AP

2020.04.28 Tue posted at 11:20 JST

ロンドン(CNN) 新型コロナウイルスに感染し、一時集中治療室(ICU)にも入っていた英国のジョンソン首相が27日、公務に復帰した。首相官邸前で演説したジョンソン氏は、感染拡大を抑え込むため、引き続き全国的な封鎖措置を実施する考えを明らかにした。

現行の様々な制限が生活するうえでの負担となり、経済に重大な打撃をもたらしかねないことを認める一方、ジョンソン氏は英国が「最大の危機的瞬間」に直面しているとの見解を表明。制限措置を当面継続し、感染の第2波を回避する考えを示した。全国規模のロックダウン(都市封鎖)の検証を、来月7日までに改めて行う予定だとしている。

英インペリアル・カレッジ・ロンドンの数理生物学教授で、政府の諮問委員会のメンバーも務めるニール・ファーガソン氏によれば、高齢者や健康リスクのある人のみを対象にしてロックダウンを継続した場合、国内の新型コロナウイルスの死者は年内で10万人に達する恐れがあるという。

封鎖をどのように解除するのかについて国民と認識を共有できていないとの批判も出る中、ジョンソン氏はそうした決定を下す際には「考え得る最大の透明性」を確保すると強調した。

英国では新型コロナウイルスによる死者が少なくとも2万人に上っており、政府は初期対応への厳しい批判の声にさらされている。とりわけ医療従事者向けの防護着の供給不足や全国的な検査率の低さが問題点として指摘されてきた。

政府は今月30日までに1日当たり10万人の検査を可能にするとの目標を掲げているが、保健省が明らかにした25日の検査数は2万9058件にとどまった。

公務復帰のジョンソン英首相が演説

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