スペイン(CNN) スペインの首都マドリード地区で13日、新型コロナウイルス対策の外出制限が部分的に解除され、推定約30万人が職場に復帰した。マドリードの当局者がCNNに明らかにした。
スペインの封鎖措置は2カ月目に入って一部が緩和され、建設や製造など在宅勤務が不可能な業種で職場復帰が認められた。
一方、商店やバー、レストランなど必要不可欠とみなされない業種は引き続き休業する。
米ジョンズ・ホプキンス大学によると、スペインでこれまでに確認された新型コロナウイルスの症例数は約16万9000人と、米国に次いで世界で2番目に多い。
スペインの死者は1万7400人を超えた。13日の死者は517人と、1日の増加率としてはこの3週間で2番目に少なかった。
同国のサンチェス首相は、通常の生活への復帰は段階的な形で行うと強調。衛生対策を徹底させ、新規の症例を見極めて、感染の拡大を防止しながら行うと説明した。
首相は先週の時点で、「どんな種類の正常に復帰するのかさえ分からない」と発言していた。
当局は先の週末にかけ、警察が地下鉄の駅などでマスク1000万枚を配布すると発表した。
スペイン政府は新型コロナウイルスの検査キット100万個を全土に配り、今後数日から数週間にかけてはさらに500万個を配布する。
欧州では複数の国が徐々に制限緩和の準備を始めている。オーストリアはイースター後に商店の営業を徐々に再開すると表明。ドイツでは専門家が特定業種の段階的な活動再開を勧告し、デンマークやノルウェーは幼稚園や学校の再開を予定している。
スペイン封鎖一部解除、30万人が職場復帰