(CNN) イタリアの市民保護局は1日、新型コロナウイルスの感染者が前日から約5割増え、死者は34人に達したことを明らかにした。
同国で確認された感染者は2月29日の1128人から、1日は1694人に急増した。
米デルタ航空は1日、米国とミラノを結ぶ路線の運航を中止すると発表した。往路は2日のニューヨーク発、復路は3日の便を最終とする。運航再開は5月1日になるという。ローマ行きの路線に変更はない。
ミラノではオペラの名門、スカラ座が政府の指示に従い、8日までの全公演を中止すると発表した。
感染者が集中している北部ロンバルディア州の報道担当者によると、同州で確認された感染例のうち1割が医療従事者に関連している。
州保健当局者は2月29日、州内で専門の病院を1カ所指定し、新型ウイルス感染の患者だけを扱うようにする案が検討されていると述べた。
州内の病院には、呼吸器症状を訴える患者全員の検体を採取するよう指示が出されたという。
欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、イタリア北部一帯で複数の市や町が封鎖され、公共の行事などが中止されている。こうした措置により隔離状態に置かれた市民は約10万人に上ると推定される。
パリでもルーブル美術館が閉鎖されている。仏政府は美術館閉鎖を直接指示していないが、閉鎖空間などでの5000人以上の集まりを中止するよう求めた。これを受け、パリで1日に開催される予定だったハーフ・マラソンも中止された。
新型コロナ、イタリア経済に打撃