(CNN) イタリア南部のブリンディジ(人口約8万人)で第2次世界大戦当時の不発弾が発見され、住民の半分以上が避難して撤去作業が行われた。
ブリンディジ市の発表によると、撤去作業は15日に行われ、およそ5万4000人が現地時間の午前8時、自宅を出て避難した。
同市で第2次大戦の不発弾が見つかったのは1945年以来。避難した住民の数は、戦後のイタリアで最多だった。
爆弾は英国製で、大きさは約90センチ、重量は約230キロ。1941年に投下されたもので、先月2日、映画館の拡張工事の現場で作業員が発見した。
爆弾が破損していたことから、市は過去に行われた解体作業よりも危険が大きいと判断した。
撤去作業は無事に終了し、住民は同日午後1時に帰宅が認められた。
イタリア軍によると、不発弾はブリンディジ郊外の採石場に運ばれ、16日に安全に爆発させて処理する。
軍と国防省は、兵士が撤去作業を行っている写真をツイッターに投稿し、信管の除去に成功したことを確認した。
ロイター通信によると、撤去作業に伴い、ブリンディジ市内の空港や駅、病院、刑務所からも全員が避難した。
第2次大戦当時のイタリアは、ムッソリーニが英国とフランスに宣戦布告したことで、1940~45年にかけて爆弾を投下された。第2次大戦の不発弾は今も欧州各地で見つかっており、英ロンドンでも14日、下水道工事中に発見されていた。