インド首都の工場で火災、就寝中の43人死亡 施錠されて脱出できず

現場近くに到着した消防車=8日、ニューデリー/STR/AFP/AFP via Getty Images

2019.12.09 Mon posted at 09:50 JST

(CNN) インドの首都ニューデリーの工場で現地時間の8日未明に火災があり、警察や消防によると、少なくとも43人が死亡した。

5階建ての建物は猛火に包まれ、工場内で就寝中だった作業員らが犠牲になった。

消防によると、窓や扉がすべて閉まっていたために、工場内に煙が充満した。窒息死した人もいた。

消防幹部は「誰も外へ出られなかった。鉄製の扉は施錠されていて、我々が扉を破ってようやく中にいた人たちを搬出できた。ガス室状態だった」と振り返る。

目撃者によると、テラスから脱出しようとした人もいたが、そこも鍵がかかっていた。非常階段や防火設備はなかった。現場は玩具を製造するプラスチック工場で、火災は今回が初めてではなかったとこの目撃者は話している。

救助を手伝ったという別の目撃者は、少年たちがビルの屋上から脱出しようとして「助けてください」と叫んでいたと証言する。施錠された窓の前にも大勢の人が集まっていたという。

消防によると、60人あまりは建物から脱出し、負傷者は近くの病院に運ばれた。

現場付近に集まった人々。警察が道を空けようとしている

現場は古い建物が立ち並ぶ工業地域で、狭い入り組んだ道は混雑がひどく、消防隊が到着するまでに時間がかかった。

現場近くには消防車30台が出動したが、ビルの前に到達できたのは1台のみで、リレー方式で消火作業に当たった。

消防は、電気系統の故障が原因で出火したとみている。火災はほぼ3時間かかって消し止めた。

インドのモディ首相は哀悼の談話を発表した。

インド首都の工場で火災、43人死亡

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