さよならベイベイ 米国生まれのジャイアントパンダ、中国に返還へ

米国から中国に返還されるジャイアントパンダ「ベイベイ」/KAREN BLEIER/AFP/Getty Images

2019.11.18 Mon posted at 11:03 JST

(CNN) 米首都ワシントンのスミソニアン国立動物園で生まれたオスのジャイアントパンダ「ベイベイ」が、19日に専用機で米国を発ち、中国に返還される。

ベイベイは「パンダ・エクスプレス」と命名されたボーイング777F型のプライベート機に搭乗し、飼育係に付き添われて中国へ向かう。

同動物園は、16時間の長旅の間、ベイベイに聞かせたい音楽についてアイデアを募っている。候補に挙がっているのは、「ベイビー」を「ベイベイ」に置き換えた「ベイベイ・イッツ・ユー」「ベイベイ、ラブ」など。

ベイベイは2015年にスミソニアン国立動物園で誕生した。中国との間では、同動物園で生まれたパンダはすべて、4歳になったら中国に返還するという取り決めがあり、ベイベイもこれに従って19日に米国から旅立つ。

CNN系列局のWJLAによると、動物園は11日からお別れイベントを開催しており、週末には全米からファンが詰めかけた。動物園は、ベイベイの最も記憶に残る瞬間の動画も公開している。

同動物園のスティーブ・モンフォート園長は、「ベイベイは私たち家族の一員」とコメントした。

フェデックスはベイベイを乗せるためだけに、パンダ・エクスプレスの機体に巨大なパンダの姿を描いた。中国へ直行する同機の「積み荷」はベイベイのみ。約30キロ分の竹や笹(ささ)などの餌と水も積み込まれる。

赤ちゃんの時のベイベイ=2015年9月

夏が過ぎたこの時期が選ばれたのも、快適な旅ができるようにという配慮からだった。

米国立動物園と中国との取り決めは、ジャイアントパンダの保護を目指す取り組みの一環。国際自然保護連合(IUCN)は、ジャイアントパンダを「危急種」に指定している。

同動物園によれば、現在の野生のジャイアントパンダの個体数は約1800頭。

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