ベネチアで53年ぶりの高潮、男性1人死亡

イタリアの観光地ベネチアで異例の高潮が発生/Stefano Mazzola/Getty Images

2019.11.13 Wed posted at 19:50 JST

(CNN) イタリア北部の「水の都」ベネチアが12日、53年ぶりとされる異例の高潮に見舞われ、高齢の男性1人が死亡した。

ベネチア市長の報道官によると、男性は同日夜、市内ペッレストリナ島の自宅で電動ポンプを使おうとして死亡した。

当局は13日朝、前夜の高潮が187センチに達したと発表した。ベネチアでは「アクア・アルタ」と呼ばれる高潮現象がたびたび発生するが、この水位は異例。1966年に194センチを観測して以来、最悪の高潮となった。

潮位監視予報センターは、市全域の45%が冠水したと発表。13日には片付け作業にボランティア30人が派遣されると述べた。

現地からの画像には、水が市中心部のサンマルコ広場を覆い、高級ホテルに流れ込んだ様子が写っている。

市当局は中央政府に非常事態宣言を要請する方針を示した。市民には補償の申請に備え、被害記録を集めておくよう呼び掛けた。

ブルニャーロ市長はツイッターで、異例の高潮は気候変動が原因との見方を示し、被害の傷跡は永久に残るだろうと述べた。

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