フェイスブック投稿めぐり暴動、4人死亡 バングラデシュ

STR/AFP via Getty Images

2019.10.22 Tue posted at 11:14 JST

(CNN) バングラデシュ南部のボラ県で、フェイスブックへの投稿を巡って暴動が起き、警官隊と衝突して4人が死亡した。

衝突はボラ県のボルハヌディンで20日に発生。イスラム教の預言者ムハンマドを批判したとされるフェイスブックの投稿に抗議して数千人が詰めかけ、一部が暴徒化したために、警官隊が発砲した。

地元警察の幹部は「発砲する以外に選択肢はなかった」と話している。

警察によると、問題の書き込みは同地に住む25歳のヒンドゥー教徒の男性のアカウントから18日に投稿された。この男性は警察の調べに対し、フェイスブックのアカウントを乗っ取られたと訴えている。

投稿に注目が集まる中、地元警察や自治体の幹部が19日に宗教指導者と会い、事態の鎮静化を図った。

しかし市民の怒りは収まらず、20日には警察署近くで大規模な抗議運動を展開した。

最初は平穏な抗議運動だったことから武力を行使する意図はなかったと警察は説明する。しかし一部が暴徒化し、警官に向かって石やブロックを投げ始めた。

警官は近くにあった施設の一室に避難したが、100人あまりが詰めかけてこの部屋に押し入ろうとしたため、ペレット銃を使って解散させようとしたという。

「ドアは今にも破られそうだった。窓格子はほとんど壊れていた。我々は窓にマットレスを立てかけた」「我々は殺傷力のないペレット銃を撃ったが、暴徒を追い払うことはできなかった」と警察幹部は説明する。

そこで警官隊は実弾使用の許可を求めた。「我々はブロックで頭を砕かれていたかもしれない。もし室内に突入されれば、我々全員が死亡していただろう」(警察幹部)。この衝突で数十人が負傷した。

問題のアカウントを保有するヒンドゥー教徒の男性は、このアカウントを乗っ取った相手から脅されて金銭を要求され、要求に応じなければ破壊的な内容を書き込むと脅迫されたと主張しているという。警察によれば、このアカウント乗っ取りに関連して3人が逮捕された。

バングラデシュはイスラム教徒が多数を占め、過去にも宗教をめぐる対立で死者が出る事件が繰り返されていた。

FBへの投稿めぐり暴動 バングラデシュ

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