化学工場で大規模火災 巨大な黒煙と悪臭、住民は外出控え フランス

フランス北部で大規模な火災が発生し、刺激臭を伴う黒煙が立ち上った/PHILIPPE LOPEZ/AFP/AFP/Getty Images

2019.09.27 Fri posted at 10:50 JST

(CNN) フランス北部ノルマンディー地域のルーアンで26日未明、化学工場の大規模な火災が発生し、消防士130人あまりが出動して消火活動に当たっている。

火災は現地時間の26日午前2時40分ごろ、ルーアンにあるルーブリゾールの化学工場で発生。地元当局によると、近隣の13地区で学校や保育所などが休校となり、警察は工場近くの住民に対して移動を制限するよう呼びかけた。

工場からは黒煙が立ち上り、道路や車に油の残留物が付着しているという住民の苦情が相次いでいる。

ロイター通信によれば、現時点で負傷者などは報告されていない。地元警察によると、これまでの検査では、大気中の有害物質が危険な値に達している形跡はないという。

黒煙は北東へ移動しており、そうした地域が悪臭の影響を受ける可能性もある。

政府当局者は「貯水池があふれれば、セーヌ川に汚染物質が流れ込む可能性がある」としている。

ルーアンに住む男性はCNNの取材に対し、「夜中に大きな爆発音が聞こえたが、暴風だと思って慌てたりはしなかった。しかし午前6時半に起床してニュースを聞き、それ以降は閉じこもっている」と語った。

「火はまだ燃え続けていて、厚い煙の雲がまだ消えない。屋外は吐き気や肺の不快感を生じさせる強烈な臭いがする」という。

別の住民の女性によると、市は住民に対して不要不急の外出を控えるよう呼びかけている。「2階の窓からは巨大な黒煙が見える。本当にショッキング。自分の健康や環境への影響が心配」と女性は打ち明けた。

地元住民は道路や車や庭の植物に付着した油の残留物の動画を投稿し、農家には家畜への影響に対する不安が広がっている。

化学工場で大規模火災、黒煙と悪臭立ち込める 仏北部

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