ワシントン(CNN) サウジアラビアの石油施設が無人機攻撃を受けた問題をめぐり、トランプ米大統領は16日、ホワイトハウスでの記者会見で、背後にイランがいるとの見方を示した。
トランプ氏は会見で、イランによる攻撃だったのかという質問に「そのように思われる」と答えた。同時に「確かなことは後日知らせる」「現在検証中だ」とも語った。
トランプ氏はまた、現在の米国は歴史上のどんな国と比べても臨戦態勢が整っていると強調する一方、武力衝突は避けたいとの意向も強調した。
そのうえで、米国が軍事行動に出た場合は、サウジがその費用を負担することになるとの考えを示した。
イランとの間には外交交渉の道も残されていると述べ、イラン側が交渉成立を望んでいることは分かっているとも語った。
同盟国のサウジに防衛を約束したかという質問には「それは約束していない」と答えた。
サウジの石油施設は14日に一斉攻撃を受け、イランを後ろ盾とするイエメンの反政府武装組織フーシが犯行声明を出した。米当局者らはイランが攻撃を仕掛けたとの見方を示すが、裏付けとなる証拠は示していない。
この攻撃があるまで、イランと米国の間では緊張緩和への期待が高まり、今月中に首脳会談を開く可能性も検討されていた。
イラン側は攻撃への関与を否定し、米当局者らの発言に強く反発。トランプ氏は15日、米国が臨戦態勢を敷いているとツイートした。
一方、ショート副大統領首席補佐官は16日午前の記者会見で、トランプ氏のツイートは軍事行動でなく、より広い意味で米エネルギー市場などの即応態勢を指していると主張した。同氏はさらに、ポンペオ国務長官が近く、イランの関与を直接示す証拠を公開するだろうと述べた。
サウジ石油施設攻撃、イランからと分析 米当局