英次期首相に離脱強硬派ジョンソン氏、トランプ氏は歓迎

英次期首相に就任する見通しのボリス・ジョンソン氏/OLI SCARFF/AFP/AFP/Getty Images

2019.07.24 Wed posted at 10:50 JST

(CNN) 英次期首相を決める与党・保守党の党首選で欧州連合(EU)離脱強硬派のボリス・ジョンソン前外相(55)が選出されたことを受け、トランプ米大統領は同氏が素晴らしい首相になるとツイートして祝意を表した。

ジョンソン氏はロンドン市長を経て2016年に外相となり、EU離脱の是非を問う同年の国民投票で離脱派を主導した人物。23日の党首選では得票率66%で対立候補のハント外相を破った。

トランプ氏は同日、保守系の高校生らが集まった会合での演説で、ジョンソン氏が「英国のトランプ」と呼ばれていることに言及。「(英国民は)それがいいことだと言っている。私のことが好きなのだ。かれらはそれを望み、必要としているのだ」と述べた。

ジョンソン氏の父スタンレー・ジョンソン氏もCNNに、息子とトランプ氏はうまくいくだろうと語り、「2人は髪型も似ている」と指摘した。ただし、英国が米国にあまりにも「卑屈」な姿勢で追従することのないよう、注意するべきだと警告した。

ジョンソン氏がこれまで厳しく批判してきたメイ首相は、24日に辞任する。同氏はツイッター上でジョンソン氏に祝意を表し、「全面的な支持」を約束した。

トランプ米大統領(右)は演説で、ジョンソン氏の首相就任に好意的な見解を表明

一方、最大野党・労働党のコービン党首はジョンソン氏の勝利について、保守党内の支持は得られたかもしれないが国民全体から支持されたわけではないとツイートした。

ジョンソン氏はEU離脱について、期限の10月31日にEU側との合意なしでも決行すると表明している。国民投票前にはEUへの拠出金額を偽って離脱を主張し、物議を醸した。イスラム教徒や黒人への差別発言もたびたび問題になっている。

党首選前から同氏の首相就任が確実視されるなか、EU残留を主張してきたダンカン外務担当閣外相が22日に辞任。スチュワート国際開発相も同日、ジョンソン政権には参加せず辞任する意向を示した。ハモンド財務相とガーク司法相も、同氏の就任前に辞任すると表明している。

英国の次期首相、B・ジョンソン氏とは

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