写真特集:文明の崩壊と自然の再生、チェルノブイリの風景が写すもの

写真家がチェルノブイリ原発付近の立入禁止区域を歩き、荒廃した風景をレンズに収めた/Courtesy David McMillan

2019.06.21 Fri posted at 16:55 JST

 カナダ人の写真家デビッド・マクミラン氏は、チェルノブイリ原発事故のわずか8年後、近くにあるプリピャチ市の立入禁止区域を初めて訪れた。この旅で好奇心をかき立てられたマクミラン氏は、その後の四半世紀に同市を20回以上も訪れ、放棄された建物や車、雑草に覆われた遊び場、荒れ果てた学校などの様々な風景を写真に収めた

Courtesy David McMillan
総面積約2600平方キロのチェルノブイリ立入禁止区域は、現在もほぼ無人の状態だ
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カナダ人の写真家デビッド・マクミラン氏(73)は、1994年にウクライナ北部の都市プリピャチを初めて訪れた
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マクミラン氏は最初の旅で、放棄された建物など不気味な写真を数多く撮影した
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以来マクミラン氏はプリピャチを20回以上訪れている
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無人の街は、原発事故以降ほぼ手つかずの状態で残されている
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原発事故が発生した当時、プリピャチはソビエト連邦の一部だった
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マクミラン氏の写真の中には、立入禁止区域内で出会った人々を写したものもある
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最近は旅行者を見かけることも多くなった。ウクライナの首都キエフから、日帰りの観光バスも出ているという
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建物の劣化を強調するために、長年に渡って同じ場所を複数回撮影することもある
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「発展と崩壊」という写真集のタイトルからも分かる通り、マクミラン氏が関心を持っているのは、人類の撤退と、それに伴う自然の再現だ
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同氏の写真には、殺風景ではあるが、人工的な構造物を突き破って勢いよく生い茂る木や草花が写っている
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「おそらくこうした自然の再生を目の当たりにすると元気が湧いてくると思う。同時に、人間の文化が消滅していく過程も否応なく目にしてしまうことになるだろう」(マクミラン氏)
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「学校の中の雰囲気は、教室から生徒が出て行ってしまった昼休みのよう」(マクミラン氏)
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教師の書類や生徒らの教科書、美術作品などもそのまま残る
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これらのおもちゃで遊んでいたであろう子どもたちも、今では30~40代の大人だ
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マルクスとエンゲルスの色あせた肖像画が壁に掲げられている

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